ずっと欲しかったギャッペの玄関マットを手に入れました。
ギャッペ。
御存じない方のために紹介させてください。
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ギャッペとは
絨毯の本場ペルシャ(イラン)の砂漠周辺に住む
遊牧民「カシュガイ族」によって織られているものです。
本物は全ての工程を手作りしている
アート作品のような絨毯です。
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ギャッペにはその土地の厳しい気候から
暮らしを守ってきた歴史があります。
寒い季節は優れた保温力で暖かく、
暑い季節は熱を逃がしてくれるウール100%。
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幾何学模様が印象的なキリムとの違いは
ふかふかの厚みに加え、美しい草木染の色と柄でしょう。
素朴な柄にはそれぞれ意味があります。
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代表的な柄の意味
樹は生命のシンボル、ジグザグ波型は水への感謝。
子供、女性、鹿、山羊、ラクダは、子宝や財産、豊かさの象徴。
鳥は神様からの使者、幸福を運ぶ。
四角は幸せの入り口である窓。
5つの四角で表されるのは花。自然への感謝。
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Sを横にした模様はケルマックと呼ばれる小さな虫で魔除けの意味が。
Xには永遠の意味がこめられ、
伝統的なギャッペに多いトランジと呼ばれるひし形は、
カシュガイ族の中でも種族によって微妙に異なり、
彼らのアイデンティティを表現した模様です。
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ギャッペを手に入れる。
ユネスコの文化遺産にも登録された『ギャッペの技術』。
時間をかけて織るこの貴重で丈夫な絨毯は、当然高価なものです。
まさに一生モノの買い物と言えるでしょう。
あらためて、好きを再確認できたからこそ
いつか本物を手に入れてみたいという気持ちは高まっています。
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最近は機械織りでも
質の良いギャッペが出回っており、
安くても良い商品が手に入りやすくなっています。
本物は欲しいけれど高価です。
素朴でかわいらしいデザインと温かみのある色、
ふかふかの使い心地で人気ですから、
周辺国で作られた、本物とは言えないものでも欲しい。
そう思うのは私だけではないと思います。
今回購入したサイトを載せておきます。
少し前までは、
このお値段では買えなかった。
憧れのギャッペに私は大満足です。
私が購入したギャッペはインド産でウール100%。柄も色も文句なし。
もし興味があれば
是非のぞいてみてくださいね。
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ギャッペとキリムの違い
日本から見ると産地も近く、
違いが分かりにくいギャッペとキリム。
どちらも草木染、ウール100%。
どちらも古い歴史を持つ。
オールドキリムと呼ばれる100年程前までの
当時の技術で織られたキリムは特に高価だ。
ギャッペ/
ペルシャ(イラン)の
砂漠周辺に住む
遊牧民「カシュガイ族」による。
キリム/
トルコのアナトリア地方の
高原に住む「チュルク族」による。
トルコ絨毯とも呼ばれる。
ギャッペ/
素朴であたたかい雰囲気
キリム/
芸術性が高く
独創的な幾何学模様が印象的である
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